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ソーラーパネルを設置して太陽光発電も問題なくできるようになり、さぁこれから素敵なエコ&光熱費カット生活だ!!と進んできたものの、この「素敵ライフ」はず〜〜っと何もしないまま続くわけではありません。

そうです、ソーラーパネルも電気機器、そこには「耐用年数」という「寿命」があるのです。

ではソーラーパネルの耐用年数とは一体どのくらいなのでしょうか?

法定の耐用年数は?

住宅(だけでなく企業もですが)に導入するシステムなどには、固定資産税などを計算する関係で(もちろんそのためだけではありませんが)法定の耐用年数というものがあります。

国税局が定めるところの太陽光発電の法定耐用年数は17年となっています。

一般的な住宅に設置されるソーラーパネルの設備と言うのは法定上の分類では「機械装置」に位置づけられています。
またこの機械装置の部類のなかの「その他の設備」になり、さらに「主として金属製のもの」に該当するため、このような耐用年数になっているのです。

ですから、補助金などをもらってソーラーパネルを導入した場合は、理由がなければ17年より以前に勝手に処分することはできません(もちろん故障などの場合は除く)。
もし自己都合で設置しているソーラーパネルを処分することになった時は、太陽光発電普及拡大センターの承認が必要となったりします。

実際にはどのくらいの期間「問題なく」使うことが出来るの?

現在のところ、住宅用のソーラーパネルで最も古いと言われるもので実用開始からやっと20年ほどが経過したところ、というのがソーラーパネルにおける事実です。

ですから、まだまだ「実用」で実際どのくらいの年数、ソーラーパネルとそのシステムが問題なく稼働するかは経過観察状態とも言えます。

ソーラーパネルを自宅に設置し、余剰電力の売電を日本で最初に行ったのは、元三洋電気の社長である桑野幸徳氏です。
この方の自宅のに設置された太陽光発電システムは、2012年7月28日をもって20周年を迎えました。
2015年の今では23年を迎えるということになります。

桑野氏の自宅のパネルは、20年間故障はしていませんし、パワーコンディショナーも故障はしていないということです。

ただ、仮に同じ車種と仕様の車でも、5年で買い替えが必要になる車もあれば、20年同じ車に問題なく乗れるケースもありますよね。

ソーラーパネルも基本的にはそうした機械モノと同じで、法定の耐用年数17年前後に発電量ががくっと落ちて、取り換えが必要になるものもあれば、20年を過ぎても、普段に使う分には困らない発電量が確保できるというものもあるでしょう。

これは、寿命が短いパネルの方が不良品だったというのではなく、色々な条件(天候や設置している屋根の形状、家の立地場所等々)が重なってそうした年数で発電量が落ちてしまったということが1番の理由になるでしょう。

ちなみに、一般的な太陽光発電システムのそれぞれの機器の寿命は下記の通りです。

  • ソーラーパネル…20〜30年
  • パワーコンディショナー…10〜15年

※太陽光発電システムにおいて再々登場する「パワーコンディショナー(=コンディショナー)」とは、太陽光発電でできた電気を家庭で使用できるように「使いやすい電気へ変換するため」の機器です。
インバータの1種であって、太陽光発電で作られた電気(直流)を一般家庭で用いられる電気(交流)に変換しています。

上記の機器の寿命を見ると、コンディショナーって10年ほどしかもたないの?!と思われる人もあるかもしれませんね。

でも、家庭で使用する家電製品の多くは、冷蔵庫や洗濯機と言うシロモノの大型家電すら10〜20年の間に買い替えることを考えれば、妥当な年数ですよね。

その一方で、ソーラーパネルについては20〜30年ほど寿命があるので、意外に長いと思った人もいるのでは。
一般的にコンディショナーよりソーラーパネルの方が寿命が長くなるのは、ソーラーパネルには実際に何かが可動する部分がないため、摩耗する部品がなくて済むという物理的な事実があるからです。

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たとえ故障はしなくても発電量が落ちたら意味ないのでは?

太陽光によるエコ発電が耳目を集め、ソーラーパネルの設置が一般家庭に普及するようになり、各メーカーもソーラーパネルの研究や開発には力を入れてきました。

しかし各会社が自社の製品同士の「従来のものと最新のもの」だけの比較をしていたのでは、消費者にとっては「本当はどれが自分たちの考えに添うものなのか」が判断しにくい状況になってしまいます。

そうした時、分野に特化したシンクタンクがあれば、分野に関するあらゆるデータを収集して比較をしてくれるのでありがたいですよね。

ソーラーパネルも設置が始まって20年強、ブームが盛り上がって10年以上が経つので、そうしたシンクタンクによるデータの収集が整ってきました。

住環境計画研究所という住環境に関する情報を精査するシンクタンクでは、太陽光発電に関するデータを解析しているソーラークリニックというサイトを開いて、ここに全国のソーラーパネル設置住宅から送られるデータを収集し、閲覧できるようにしています。

データは2000年から蓄積されているので、2014年までの15年間分のデータを閲覧することができるのです。

こちらの調査では、各家庭から集められたソーラーパネルの劣化率を比較しても現在までのところでは、「特異な変化や劣化」は読み取ることができなかったと結論を出しています。

つまり、10年間使い続けても発電量にほぼ変化がないデータもあれば、4年間の使用で7%も発電量が下がったというデータもあるのです。

これはメーカー別でみても変わらず、同じメーカー・同じ機種でも長く持つものもあれば、なぜか発電量が年々落ちるものもあるということです。

ソーラーパネルの劣化(出力低下)には、実はそのパネルが置かれている「環境」が何より関わってくるということが見えてきています。

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