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2010年から、長年使われてきた企業キャッチコピーを「目の付けどころが、シャープでしょ。」から「目指してる、未来がちがう」へと変えたシャープ。

太陽電池に関しては実は国内でも稀に見る長い歴史を持っている同社は、ソーラーパネルの国内シェアも3割以上を占めているのです。

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そんな人気のシャープのソーラーパネルにはどんな特徴があるのでしょうか?

シャープとはどんなことが得意な企業なの?

シャープと言えば、昨今では「液晶」のイメージが強いのではないでしょうか?

AQUOSブランドの液晶ラインナップは、液晶テレビはもちろん、スマホの液晶でもしっかり使用されていますし、自宅の家電に1つくらいはシャープ製のものがあるのではないでしょうか。

このように液晶が強いシャープが創業したのはすでに100年以上前の1912年。

早川徳次氏が東京で「徳尾錠」というベルトのバックルを発明したのが始まりです。
ちょっと意外な創業ですよね。

その後、早川式繰出鉛筆と言う、現在の私たちの生活に欠かせない文房具を発明します。
これ、何かわかりますか?そう、これは「シャープペンシル」のことです。これが今からちょうど100年前の1915年のこと!

この繰出鉛筆はアメリカで爆発的にヒットすることとなり、シャープの社名はここに由来します。
(アメリカで発売された時の商品名が「Ever ready sharp pencil(=常備されている尖った鉛筆)」だったのです)

シャープはこのような創業の経緯も相まって、社風として「独創的な商品開発」が特徴として挙げられます。
そのために業界初であったり、世界初というような商品がたくさんあるのもシャープと言う企業の特徴です。
具体的には、電子レンジ(業務用)の発売(国内の家電企業初)や国産初のターンテーブル式家庭用電子レンジの発売、CMOS化電卓(世界初)、業界初の日本語ワードプロセッサ「書院」などを発売しています。

シャープの理念として、「先進的な部品を開発しその部品を元に特徴的な商品を生み出す」流れと、「商品に使われることによって部品の目標が明確になり性能が向上する」という流れの循環で成長することを続けています。

これは社内では「スパイラル戦略」と呼ばれており、昨今はここに「オンリーワン戦略」を掲げて各製品の進化や新製品の開発をしています。
(オンリーワン戦略に則った開発で生み出されたものは、両開き式の冷蔵庫やプラズマクラスター等々で、時代を先駆けている感がありますよね。)

以上のような企業風土がキャッチコピーの「目指してる、未来がちがう」に繋がるワケですね。

シャープと太陽電池・太陽光発電の関係

「独創的な商品開発」であったり、常にオンリーワンを目指している社風からか、実はシャープと言う企業は1959年には太陽電池の開発に着手、1963年には太陽電池の量産を開始しているのです。

住宅用の太陽光発電システムに関しては1994年に販売を開始しています。
現在に至っても太陽電池のシェアは世界2位を維持しているという、太陽電池についてはフロンティア企業といっても過言ではないでしょう。

ちなみに2000年から2006年までは太陽電池も、太陽光発電のモジュール生産においても、生産量は世界一を誇っていました。
しかも現在は、こうしたクリーンエネルギーに携わる企業として、環境先進企業を目指し太陽電池事業の強化と工場での排水再利用100%などにも取り組んでいます。

一般人がシャープと聞くと、冒頭にもご紹介したような液晶テレビなどがパッと思いつくものになると思います。
世界の亀山モデル、とか、一時期よく耳にしましたよね。

現在は亀山工場は閉鎖されていて、液晶は大阪府堺市に世界足大規模のグリーンフロント堺を稼働させており、こちらの工場で高効率と省エネにプラスして太陽光発電を用いる「世界最先端環境工場」という大義を掲げています。

そしてこの環境に添う工場で、薄膜シリコン太陽電池工場も一緒に稼働をさせていて、世界規模で需要拡大が見込まれる太陽電池の生産を行っています。

シャープのソーラーパネルの特徴はココ!!

充実のラインナップ

先述したように、国内のソーラーパネルシェアにおいて常に上位をキープし、国内シェア3割強を占めるシャープは、2001年には日本の寄棟屋根に対応した商品開発しています。

ソーラーパネルの構造としては、長く多結晶シリコン型を中心に製造していました。
その後「BLACKSOLAR」を開発し、単結晶シリコン型の販売を開始しました。

ただ、2012年からは東芝と同様に、サンパワー社の245Wのモジュールもラインナップも追加しました。
このことで、国内の幅広い「ニーズ」に合わせた商品展開をすることができるようになっています。

ちなみに、国内のソーラーパネルにおけるモジュールの「種類」だけで言うと、Panasonic製のものとサンパワー社の2つが主流です。

サンパワー社のソーラーパネルというのは、太陽光を遮る要因になる「電極」を全て裏面にもっていくように設計している「バックコンタクト」という方式をとっています。

このために光を遮るものがないということは採光率が必然的に上がってくる仕様になっています。

これらを踏まえてシャープのソーラーパネルの特徴を挙げるなら、やはりそれは「ラインナップの多様さ」が言えるでしょう。

サンパワー社の「高性能太陽光パネル」を仕入れるようになったことで、超高性能のパネルから、安価な多結晶パネルまでをシャープと言う1メーカー内で比較検討し、ニーズに合わせたより良いソーラーパネルの商品展開がしていけるというのはシャープにしかできません。

さらに現在は、2012年6月から「まるごと15年保証」という保証をつけていて、システム保証も15年に延長できるのは特筆すべきポイントですね。
(※ただしこの保証は有償です)

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シャープの主な住宅用ソーラーパネル

高効率単結晶

  • NQ-210AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:18.2%・公称最大出力:210W
  • NQ-148AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:17.5%・公称最大出力:148W
  • NQ-203AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:17.6%・公称最大出力:203W
  • NQ-143AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:16.9%・公称最大出力:143W
  • NQ-198AC…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:17.2%・公称最大出力:198W
  • NQ-140AC…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:16.5%・公称最大出力:139.5W

寄棟屋根向け(屋根置き型)

  • NQ-210AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:18.2%・公称最大出力:210W
  • NQ-148AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:17.5%・公称最大出力:148W
  • NQ-203AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:17.6%・公称最大出力:203W
  • NQ-143AD…BLACKSOLAR・モジュール変換効率:16.9%・公称最大出力:143W

切妻屋根向け(屋根置き型)

  • NU-205AD…単結晶モジュール・モジュール変換効率:15.5%・公称最大出力:205W
  • NB-245AB…単結晶モジュール・モジュール変換効率:19.7%・公称最大出力:245W
  • NU-200AB…単結晶モジュール・モジュール変換効率:15.1%・公称最大出力:200W
  • ND-175AC…多結晶モジュール・モジュール変換効率:15.2%・公称最大出力:175W
  • ND-170HB…多結晶モジュール・モジュール変換効率:14.7%・公称最大出力:170W

切妻・寄せ棟屋根向け(瓦型)

  • NT-59K5C…単結晶モジュール【瓦5枚タイプ】・モジュール変換効率:13.7%・公称最大出力:59.0W
  • NT-42K5C…単結晶モジュール【瓦4枚タイプ】・モジュール変換効率:12.2%・公称最大出力:42.0W

サンパワー社のパネル導入で変換効率一気にUP!

「バックコンタクト」式を採用しているサンパワー社のモジュールの導入で、シャープの扱うソーラーパネルの変換効率は一気に国内トップクラスに躍り出ました。
その変換効率はなんと19.7%!これは東芝の20.3%に次ぐ第2位にあたります。

100Wあたりのパネルの重量も軽量化!

シャープソーラーパネルは、先ほどもお伝えした通り、サンパワー社のモジュールを採用したことで、100W当たりのパネル重量もぐっと軽量化しました。
ソーラーパネルの重量については、屋根に乗せるものであるということから、耐震性などを考えて軽くしたいというのが消費者の本音です。

シャープのソーラーパネルは100Eあたり6.12kgとこれも東芝のものと同様にかなり軽い仕様となっています。

シャープのソーラーパネル導入ではずせないポイントはコレ!

シャープのソーラーパネルを検討するにあたって、他者と差が付くポイントの大きなものに「充実のアフターフォロー」があります。

なんとシャープはアフターフォロー(発電量のチェック・不具合の発見・対応)が基本的に無料です。

発電量のチェックと言うのは、導入した当初は楽しくてできるのですが、時間が経過するとそうした初々しい気持ちは遠のいてしまうものです。
そうすると、こうしたアフターフォローのサービスがとってもありがたくなるのですよね。

シャープでは日々発電量をチェックしてくれているので、天候などの原因がないのに発電量が落ち込んだ場合などは連絡をし、対応をしてくれます。
万が一、ソーラーパネルに異常がある場合は、こうした初期対応が早いほど、大きな事故や故障に繋がりにくくなるので、とても大切なのですね。

周辺地域でシャープのパネルを設置しているエリア発電量との比較でも、発電量の異常を見ているので、例えば自宅の発電量がいつもより少なくて心配になった時、サービス窓口に連絡をすれば、エリア的に(天候などで)発電量が少ないなどということがわかれば安心できますよね。

他者でこうした細かいフォローをしているメーカーは少ないので、あまりマメにモニターチェックができない…という人にはおすすめですよね。

次にパナソニックのソーラーパネルの特長も記事でチェック⇒