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太陽光発電と聞くと、「クリーンエネルギーでエコライフ!」「地球に優しい!」「光熱費の大幅なカットができる!」「災害時にも自家発電できる!」とすぐに色々なメリットが思い浮かびます。

また発電効率が上がったことや、政府による買い取り額の固定期間があることで、光熱費カット以上に「売電による収入が見込める!」というのも大きなメリットの1つとなっています。

今回はこうした「ソーラーパネルを設置したことで期待できるメリット」について、どこよりも深くご紹介していきます!

メリット1:太陽光発電でエコライフの実現!

私たちが普段使用している電力と言うのは、通常電力会社が発電した電気を供給してもらい使用しています。

2013年度の日本における電力の発電種別割合でトップだったのは「火力発電」です。なんとその割合は88.3%にも及びます。
これは過去最高の割合ともなっています。

火力発電を起こすための原料は石油や液化天然ガス、石炭などで、もちろん発電の際にはCO2が排出されることもあって、環境に良い発電とは言い難しです。

火力発電の割合が急増したのは、言うまでもなく、原子力発電の稼働をほぼゼロにしたことがありますが、それは致し方ないことと言えますので火力発電の割合急増を責めることはできません。

ちなみに2013年度の循環型エネルギーによる発電(水力・風力・地熱など)の割合は10.3%となっています。

循環型社会を目指す日本とあっては、ソーラーパネルなどを利用したエコエネルギーでの発電をもっと増やしたいところですよね。

住宅1件1件にソーラーパネルを設置して、そこで発電をしても、微々たるものと思えるかもしれません。

しかし、住宅1件がその家で使用する電力くらいは全て自宅の太陽光発電で賄えたら、火力発電の割合が相対的にたとえトップになっても、消費するエネルギー原料(石油など)は少なくなるので、大きなエコへとつなげることもできるようになります。

自宅だけで完結していると思っていた太陽光発電でのエコライフは、集まれば大きな大きなエコになるのです。

メリット2:お金的なメリット

メリット1でちょっと壮大な感じのメリットを挙げたので、次のメリットが「お金」となるとちょっと俗っぽい感じもしますが…。

お金は大事です!

ソーラーパネルの設置によって太陽光発電ができるようになれば、まずは今まで電力会社から買っていた電気の量がぐ〜〜〜〜んと減りますので、電気代がびっくりするほどカットできます。

もしソーラーパネルの設置と一緒に、住宅をオール電化住宅にしてしまうと、ガス代の基本料金もなくなったりして、光熱費を大幅に減らすことができるのです。

とある調査では、調査に参加した「ソーラーパネル設置住宅」の年間発電量の平均は約5400kWh、この発電量に対する自家消費量は約30%の約1600kWh。

ということは、発電量の残りの70%は売電されているという驚くべき結果がでたそうです。

この発電量と売電量を踏まえて計算をすると…

例)【東京電力の場合】従量電灯B 50Aの契約

・基本料金:1,404.00円なので、年間の基本料金=1404×12=16,848円

・従量電灯Bは最初の120kWhまで1kWhが19円43銭、その後120kWhをこえ300kWhまで25円91銭/1kWhです。
夜間だけ電力会社の電気を使用したとして月に80kWhの使用だとすると、19円43銭×80×12=18,652円8銭。

つまり16,848+18,652(銭は省く)=35,500円が年間に支払う電気代になります。

・2014年の東京電力への売電価格は37円でしたので、年間売電の総価格は37×3780(5400の70%)=139,860円

・よって139,860−35,500=104,369円の黒字になるということですね。月に1万円弱の黒字ということです。

これは平均的な話なので、発電効率の良いソーラーパネルだともっと売電ができたりするわけですよね。

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メリット3:災害時のメリット

日本は災害の多い国ですので、災害時のライフライン確保というのは至上命題です。

東北にお住いの方、関東圏にお住まいの方は、東日本大震災で電気が使えない状況が多くあり、そうしたことについてはかなり意識を高くお持ちだと思います。

実際、東日本大震災では、災害に耐えた住宅で、さらに太陽光発電のできた住宅は、早い時期から限定量ではありますが、電気の確保をすることができたと言われています。

自宅で発電できるのだからそれは言わずもがなですよね。

こうした経験から、災害時の電力確保という意味でソーラーパネルを設置する住宅はとても多いのです。

ただ、ソーラーパネルを設置しているからと言って、周囲の住宅が停電している時に、通常通りに家電がフル使用できるわけではありませんし、夜間などは発電をしていないので、ソーラーパネルを設置していても電力会社からの送電がストップしていれば停電になります。

また、晴れている昼間であっても、通常モードで電力会社からの送電がストップすると、パワーコンディショナの機能も停止するので電気は使えなくなります。

電力会社からの送電がストップしている(つまり停電)状態で、ソーラーパネルが発電している電気を使用するには、パワーコンディショナを「自立運転モード」に切り替える必要があり、さらに「自立運転用コンセント」に使用したい機器を接続する必要があるのです。

現時点で販売されている太陽光発電システムのほとんどには、こうした自立運転用コンセントが備えられていますが、一部の機種・設置工事の内容などでは、コンセントがないということもあるので注意が必要です。

そして、自立運転用コンセントに接続していたとしても、使用ワット数には上限がある(普通は1500W)のでそこも頭に置いておくことが大切です。

ちなみに、単純計算だと1A=1W÷1Vなので、1500Wというのは100Vのものを使ったとして1500W÷100V=15A分だけ使用できることになります。

15Aというのは、電子レンジを使用する時に使う電力です。
ですから、太陽光発電の設置している住宅でも災害時に使用できたのは、炊飯器でのご飯炊きやケータイ電話の充電、テレビなどであったという人が多いようです。

電力量で考えると、上記の電子レンジ(1500W)などでは、6分使用したとすると、1500W×1/6=250Whの消費電力ということになります。

※東京電力が明示している平均的なA数だと、炊飯器(13A)、テレビ(プラズマ42型で4.9A)とされています。ケータイの充電は充電器に1Aと表示があります。

ちなみに一般的な家電のA数を挙げると…(災害時にも使用しそうなものをピックアップしています)
【持続して電力を消費するもの】

  • 炊飯器(炊飯時)…13A
  • 電気ストーブ…約10A
  • ハロゲンヒーター…5〜10A
  • こたつ…5A
  • テレビ(プラズマ32型)…2.4A
  • テレビ(液晶32型)…1.5A
  • 照明…1A
  • LED照明…0.4A

【一時的に使用するもの】

  • ホットプレート13A
  • ドライヤー…12A
  • 電気ケトル…10A
  • トースター(加熱時)…10A
  • 扇風機…1A
  • ノートPC…1A

このような感じです。

このように見てみると、あれ?太陽光発電をしていても災害時に色んな家電をフル使用できるわけじゃないんだ?と思うかもしれません。

しかし全く電気の送電がストップしている状態で、ご飯が炊けたり、テレビで情報収集ができたり、ケータイを充電して外部と連絡がとれたりというのはとても大きなことなのです。

中でも災害時に正しい情報が収集できるというのは何にも代え難く重要なこと。
太陽光発電での電力が、自分を含めた家族が誰かの命を救える命綱になることも充分あり得ることなのですよ。

これは太陽光発電における最大のメリットと言えるかもしれませんね。

ソーラーパネル設置のデメリットとリスクをまとめました→